ダイブ練習会でもすればいいんじゃね?

このブログのネタ用に、ツイッター見てて思ったこととかをメモするんだけどその一番上に「ダイブ練習会でもすればいいんじゃね?」と書いてある。うむ。何のことか忘れてしまったぞ……。

たしか(私があまり興味のない)若手バンドがなんかの練習会だから講習会だか開くみたいな話だったような、モッシュ講習会だったっけ?でも検索しても全然ヒットしない……。

ということでネタには鮮度があるよなって話だが、とにかく最近ライブマナーが問題になってきていてそりゃあ十年前、エルレガーデンやビート・クルセイダースが闊歩していた時代にもいろいろありましたよ。ほんと歴史は繰り返すわけです。エルレのライブ動画で途中でライブ止めるやつとかあるじゃん。知らん奴は探せ。ビークルはライブの前にいちいちおもしろおかしく「ダイブは危険だからね~怪我しても責任とれないよ~」みたいな漫談を流したりしてた。毎回客席にダイブしてたストレイテナーのシンペイもダイブ止めた。アジカン後藤とかアート木下とかダイブしなさそうな人達ですらステージから客席に飛び込んでたからね。時代。

「エアジャム時代のキッズはダイブ上手かったけどエルレが売れて今までj-popしか聴いてこなかった層が突然入ってきて下手な奴が増えた」とかいろいろ言われてましたよ。

 

ま、だから人気バンドがライブも兼ねた「ダイブ練習会」でも開けばいいんじゃねーの?それはそれで企画として面白いだろうし。とか考えてみたのですが練習会する時点でそれってロックなのか?みたいにも思うし、完全に様式美としてしかダイブが機能してないな、とも思うので(ライブが素晴らしい→客が盛り上がる→盛り上がりすぎてついついダイブorモッシュしちゃう、というのがいくら形式的とはいえあってほしくないですか?)。

 

別に私としては、そういうものをライブ映像で見る分には好きですが自分が飛んだりはしないし(フェスでモッシュや左廻りに巻き込まれたことはある)そういうのがよく起こるメロコアやラウド系のライブにも行ってないので割とどうなってもいいんですけど、横山健みたいなアーティストのライブでダイブ禁止されたらそりゃあ横山も商売あがったりだし、ロッキンジャパンフェスみたいに完全禁止っていうのもどうなんだって話で、この間のムジカかなんかがかかわってるフェスの態度(名前忘れた)は私はなかなか良いと思ったのですけどね。基本的に暗黙のルールなので「飛ぶ奴は気を付けて、支える奴は協力する、ヤバそうなやついたらみんなで助ける、それで楽しくやる」みたいな非常に曖昧なもので成り立っているわけで、でもそれを美徳としているわけじゃないですか。大げさに言えばそれがロックミュージックが提示する「自由」というものだったわけですよ。そうじゃなかったら「モッシュは客席5列目までは肩が触れ合うまでならセーフ、当たった人間が衝撃を感じたらアウト」みたいな厳密な成文法を作らなきゃならなくなるわけですから。それってロックなの?それって音楽なの?っていうことだったんじゃないですかね。

 

練習会の話に戻りますが、練習会がいくら茶番だとしてもやらなきゃいけない時代に入ってきているのかもなとも思う。だってフェスで完全禁止でしょう?このままだと多分なくなるよ。モッシュとかダイブとかいうカルチャーが。「そんな悪しき風習カルチャーでも何でもないやん、無くなればいいやん」という人達もいるでしょう。それはそれで私はかまわない。だってそういうのが激しく起こるようなライブ行かないから。でも、一介のにわかロック・ミュージック・ファンとして、ハードコア・パンクとかのシーンから生まれたであろう、血気盛んな若者たちが生み出したであろう(当時としては)新しい音楽の楽しみ方が今まで受け継がれてきて、それはやっぱカルチャーじゃね?と。私も以前「危ないから止めればいいんじゃない」と思ったんですがマキシマムザ亮君が「ソバやラーメンはズバズバ音立てて食うのが一番美味い。食べ物にはそれぞれ美味い食べ方がある。もちろん「私はラーメンをいちいち蓮華の中にちょっとずつ入れて音立てず食べますのよ、おほほ」みたいな上品な人が居ていいしそれでもラーメンは美味いんだけど、俺はズバズバ食うのが一番美味い食い方だと思う」(意訳)というような例えでモッシュ・ダイブを説明していて、現場でそれが当たり前だった人たちの感覚なんだろうなと思います。

 

あ、あとさっきのビークルのダイブ禁止漫談みたいな話ですがそれについて友人が「ビークルはダイブ禁止派だからね」って言ってたんですけどそうじゃなくてもう彼らとしては、エアジャム時代の常識は通用しない、時代が変わってしまったんだっていう、だからもう俺たちは怪我されても責任とれませんよっていう断腸の思いでこれやってるわけで、禁止派とかそうじゃねーんだよな~と当時思いました。

 

あと最後に(「あと、という書き出しが多くなるクセを直したい)このブログは思ったことを素直に書く場にしたいので書くと、「ダイブやモッシュが嫌なら前のほう行くなや」というのが自分の(素直な)考えです。考えというか、自分にはそのルールを適用しているって話。他人に押し付けるつもりはないけど。だって俺嫌だから行かないもん。「メロコアやラウドな音楽」を「前の方」で観る、というのは自分にとって「ボコボコにされる」と同義であって、それくらい気合いと勇気が必要な世界だという認識なのです。とはいえ体格的な問題で女の子にはそうは言ってられんよな。私はやせっぽちとはいえ男性なので「しかたない、せっかくだからボコボコにされるか…」という(マゾヒスティックな)選択もあるわけですが(さっきからずっと言ってるけど全然そういうライブ行かんけどね)。

 

柄にもなくマナー的な話を書きましたが、私はそれよりも客みんなが同じところで手を上げたりする妙な一体感のほうが違和感があるんですけどね。違う話でしたね。